数多くの病原体が、医療関連感染(HAI)に関与していると言われてきました。 HAI対策には、超音波プローブのようなセミクリティカルな医療機器の高水準消毒(HLD)が不可欠です。
Nanosonicsは、多様な微生物に対してtrophonとその超音波消毒ミスト技術の効果を検証しました。
trophonは経膣および経直腸超音波プローブのための自動化HLD技術として、CEマークおよびFDA規格において必須の微生物効力試験の要件を満たしています。
これには、EN、ASTMおよびAOACの規格に要求される以下の試験が含まれます。1-3
- 細菌に対する有効性
- ウイルス(エンベロープウィルスおよびノンエンベロープウイルス)に対する有効性
- 真菌に対する有効性
- マイコバクテリウムに対する有効性
高水準消毒としての規格要件を上回る効果
規格上必須の試験以外にも、trophonは、以下のような臨床的に意味のある病原体を幅広く排除することが実証されています。
- MRSAやVREのような多剤耐性菌
- ヘルペス、HIV、A型、B型、C型肝炎、ヒトパピローマウイルス(HPV)のような血液媒介ウイルスや、クラミア、淋菌など性感染症の病原体
- クロストリジウム・ディフィシル芽胞
栄養型細菌1 | 真菌 |
Staphylococcus aureus(黄色ブドウ球菌) | Candida albicans(鵞口瘡カンジダ) |
Pseudomonas aeruginosa(緑膿菌) | Aspergillus niger(黒色麹菌) |
Salmonella choleraesuis(サルモネラ菌) | ウイルス |
Enterococcus hirae | ポリオウイルス1型 |
メシチリン耐性黄色ブドウ球菌(MRSA) | HSV-単純ヘルペスウイルス1型 |
バンコマイシン耐性腸球菌(VRE) | A型肝炎ウイルス |
アデノウイルス2型 | |
ウイルス | ヒトB型肝炎ウイルス代理種(カモB型肝炎ウイルス) |
Mycobacterium terrae(マイコバクテリウム・テラエ) | ヒト免疫不全ウイルス1型 |
Mycobacterium avium(マイコバクテリウム・アビウム) | サロゲートC型肝炎ウイルス(牛ウイルス性下痢ウイルス) |
細菌の芽胞 | |
Geobacillus stearothermophilus(ゲオバチルス・ステアロサーモフィルス) | |
枯草菌 | |
セレウス菌 | |
Clostridium difficile(クロストリディオイデス・ディフィシル) |
臨床環境で実証されたtrophonの性能
trophonは、同様の臨床環境でテストされた以下のような他の消毒方法よりも優れています。4,5
- 低水準消毒(LLD)ワイプは、患者に使用した超音波プローブから細菌汚染を隅々まで除去できません。4
- 紫外線(UV-C) 消毒も、超音波プローブから細菌汚染を隅々まで除去できない点でLLDワイプと大きく違いません。6
- プローブを通常の方法でグルタルアルデヒドに浸しても、プローブのハンドル部分が完全に浸漬されていない場合、その80%が細菌で汚染されています。5
trophon®製品群には、trophon®EPRおよびtrophon®2があります。いずれも超音波で活性化された過酸化水素をコア技術としています。
*trophon®は、UV-Cや二酸化塩素(ClO2)ワイプのシステムによる超音波プローブ消毒と比較して有効性スペクトルが最も広いとされています。
- Vickery K, et al. J Infect Public Health. 2014;7(2):153-60
- Ryndock E, et al. J Med Virol. 2016;88(6):1076-80